ハイパーメディアクリエイターのお言葉から余計なものをたくさん推測してみる

http://sh1ge.tumblr.com/post/15419362219
胡散臭い髭半ズボンのメールマガジンから。あ、高城剛さんのことですよ。脇が甘い人だとは思っていたのですが、今回のメルマガで「日本のクラブと風営法」について質問を受けて余計なこと言わなきゃいいのに、大沢伸一枕営業関連の事件についてボロボロばらす。基本的に口が軽い人なんだな。

彼が、企業舎弟同然の人たちとガッチリ仕事をしていたのは明白で(そしてそれを公的に指摘する人は皆無で)、また、そこへの無自覚な過度な営業が多少なりあったのも、僕がその場を実際に見る限りそれなりの事実だと思います。その一環がこの逮捕につながっているのかは、わかりませんし、女性側に問題がなかったのかもわかりませんし、さらには実は別の問題なのかもしれません。しかし、彼の本来の人間性とは別の、日本の音楽業界(ほぼ芸能界)で生きていく上での当たり前のルールに従っていたことは確かだと思いますし、それが今回の逮捕と無関係とは思えません。

おお。ヤクザと枕に関して「当たり前」とまで部外者が言ったぞ。怖い怖い。言ってることは正しいんだけど、ハラハラするお言葉だぞ。


ただこの件はちょっとグッとくるものがある。

今日の状況は、クラブやダンスミュージックを仕事とするすべての人の無自覚から来ていると思います。風営法を変えると言う事は、社会を変えると言う事です。部活動のルールを変えるのとはワケが違います。しかし、そのような社会改革のための意識を本気で持っている人は、クラブやダンスミュージックを仕事する人にはほとんどいません。仲間意識やつながり、閉鎖的な一体感や音楽を美化することばかり話し、結果自らクラブ業界をつぶしているようにしか見えません。アテネ・オリンピックの閉会式がDJティエストで、今度のロンドン・オリンピックの開会式がアンダーワールドです。DJに文化価値が充分にあることは、ちゃんと話せば役所もわかります。

これね、クラブに限った話じゃないですよ。ロックだってアイドルだってそう。「仲間意識やつながり、閉鎖的な一体感や音楽を美化する事ばかり話し、結果自ら」アイドル業界で自分の首を絞めたハロプロ(事務所もファンも)とかね。
音楽が世界を変えるなんてのはもう笑い話にしかならないのかもしれないけど、閉じこもった行き先がしがらみと慣れ合いの偽善の園であることは間違いない。
どんなに小さな世界で活動してようが「もっとたくさんの人に理解してもらいたい」っていう気持ちを失った時点で腐っていくんです。それが音楽ってもんです。それは音楽制作側だけの問題ではなく、音楽の受け手側だってそうなんです。「こんないいものなんだから皆で楽しみたい!」という気持ちを失った時点で、その音楽自体を低く見たり腐らせたりするんです。
例をあげるのもあれですが、今のアイドルシーンを見れば一目瞭然じゃないですか。「好きな奴だけが聞けばいい」なんて音楽は閉鎖環境の中でしがらみで腐ってくんですよ。