「One・Two・Three」フィーバーにまるで乗りきれていないダメヲタの世迷いごとですが

さて。発売3日で84,067枚売上げたらしい「One・Two・Three」。ここ最近切ない話題ばかりだったハロプロで久しぶりにいい話題だったんじゃないかなって思います。狼とか見てても「9,10期はマジ最高!新曲は神曲!ハロ復活!」との声であふれています。ユリイカユリイカですな!


ただ、個人的にはけっこうショックな戦略続きで、ハロへの熱がまた冷めかけてきているのも事実なのです。


まずは今回のシングル「One・Two・Three」。「まるでK-POP」との声も上がってますが、正直自分はジャンルが違うんだと思ってます。
One・Two・Three」は大々的にオートチューンがフィーチャーされてます。わからない方は「K-POPに良くあるシンセみたいなうねうねしたヴォーカル音」だと思って下さい。生歌にこだわってたハロプロにとってこれはけっこう大きなポイントだと思うのです。これを使うことの最大のメリットは何か。答えは一つ。「サウンドイメージの安定化が可能」の一言に尽きます。ブレがない分だけ、ダンスやビジュアルイメージキープに集中できる。K-POPはボーカルにかけるパワーをビジュアルイメージの固定とダンスに費やしています。その一方、彼女らのボーカル力も実は高いのですが、意外に知られていない。余談ですがK-POPのバラード生産力及び表現力って結構高いしクオリティもいいのですが、なかなか評価されてないように見受けられます。
まだ未熟なパフォーマンスを最大限に見せるために犠牲にしたのは歌声で、それをカバーするためのオートチューンです。方法論としてはK-POPと一緒。でもパフォーマンス力が段違い。「そりゃ若いからしょうがないよ」ええ、その通りです。「K-POPをカバーするかわいいキッズ」というのが正直な印象。パフォーマンス力を売りにするんではなく、ちょっと背伸びした踊りを一生懸命に練習して踊る子どもたちを見る目線。K-POPとは戦うフィールドが違います。そして現時点では越えられない事も確定してしまっているのです。


さて、モーニング娘。に話を戻すのですが、でも入ったばかりの9,10期はすごくよく頑張ってるなあとは思います。ただ、かつてのハロプロの「ダメなところも全てオープンにしていきながらドラマを構築する」やり方ではなく、全体としてスモールパッケージで固めてある程度のクオリティを確保しながら握手会などの接触で枚数を増やすやり方にシフトしました。彼女らには負担大きいんじゃないかなあなんて思います。個人的には接触依存のやり方に辟易しているし、レポートなどを見ても「まぁちゃんねむそうだった」とか見るたびに申し訳ない気持ちでいっぱいになるのです。
また先のモベキマススマイレージでの実験、反省が生かされているのでしょう。握手会での枚数の重ね方。新人のアピールの仕方。今になって考えれば初期スマイレージから新メンバー加入までの一連の流れは実験場みたいなものでした。で、そこで失敗したことは娘では再チャレンジせず「一切やらない」事で安全パイをとってく。個人的には「ああ、スマイレージは捨てゴマになってしまったんだな」ってここ最近の娘。を見ていると思うのです。
ハロプロってなんだかんだで家族っぽいところがあった。でもなんかそういう風に見られなくなった。あとのグループは捨てゴマかあみたいな。


そしてAKB同様の戦略をとることで、AKBを超えることはなくなった。僕も含めたハロヲタの多くは「AKBには負けない!」っていう謎の対抗意識あったと思うんです。でも同じ土俵に乗ってしまった。そして3日で85000枚。どう考えても200万枚とかはいかないでしょう。がんばってももクロスパガを超えるか超えないか。ただ、認知度では圧倒的にももクロの方が上であるというこの現状。


「それでもつんくなら…つんくならなんとかしてくれる!」・・そうですね。もはやそこにしか期待できるところがない。そこにしか差別化要因がない。


でも列車は動きだしてしまったし、みんなすごい勢いでとび乗ってる。それを止める理由もない。「なあに!今までだってそうだった!乗ってればどこかにたどりつくって!」そういう考え方もある。でも、なんか乗れない。まあ所詮ダメヲタの世迷いごとです。