今年をもう一度だけ総括させてくれ

なにはともあれ、今年ほどハロ運営に苛立った年は無い。特に震災後のハロは今考えると戦略が迷走しきっていた。「ハロマゲドンの時よりまし」とかいう人もいたが、ハロマゲはまだショック療法という見方で言えば強烈な劇薬だったが、まだやりきった分だけマシだった。全部変わっちゃったんだから。
今年は中途半端な戦略に終始した感が強い。運営もつんくも守りに入ったのが見え見えの後手戦略だった。
ベリキューの合体イベントやステージがやたら多かった印象も強い。単体での売り出し戦略に自信が持てないから固定客+固定客で数合わせしただけ。その先の戦略も何もない不毛な合体イベントだった。キッズからの歴史を振り返る祭りみたいな切り口だったら面白かったのに。
娘も高橋愛卒業というビッグイベントを持て余した感は強い。9期は娘にメンバー同士の関係性みたいなものをよみがえらせたけど、10期までは余計だったんじゃないじゃないかなあ。9期でちょっとうまくいったからもう一回!みたいな感じで10期入れたんじゃないだろうか。結果として強烈な低年齢化が進行し、ミニモニ的切り口でしか存在感を出せなくなることになる。自縄自縛。
スマに至ってはもう不憫としか言えない。あれだけの才能集団をこれだけ見事に潰したのは大失策だと思う。エッグという場所は運営にとってはどうでもよい場所だったんだろうが、中でがんばる女の子たちにしてみれば夢への道に続く大事な学校だ。そこで学んだ同期としての絆は相当強かったのだろう。運営にしてみれば「ここまで育ててやったのに!恩知らずが!」ってとこなんだろうけど、「結局あたしたちの気持ちなんてどうでもいいんでしょ!」っていう気持ちも理解できなくはない。外野がどうこう言う話ではないんだろうな。でも残念でならないのよ。なんかあきらめられない。


そして今年ほど客席に苛立った年も無い。
いつからみんなそんな「お客様」になったの?
「お客様は神様」気分で女の子を傷つけても平気なの?
自分にいい顔をしなかった女の子の全人格をなんでそんな簡単に全否定できるの?
「高まり」とかなんとかでステージ無視でばか騒ぎすることが「応援」になるなら、アイドルの子たちは一体何のためにステージに立つんだろう。バカ騒ぎのBGMをするためなんだろうか。「アイドルという仕事」を通して何かを伝えたいという真摯な思いを持つ子には、辛い現状しかなかったと思うよ。距離は近くても、言葉は伝わらない。
昨日のエントリーにある引退リストを作ってて思った。真面目な子が多い。アイドルという仕事にまっすぐだった子が多い。その子たちがいろいろと気付いてしまったこの1年だったと思う。
改めてドルヲタとしての自分の姿を考えてしまう一年だった。客の存在価値は決してCD何百枚買えるとか、イベントに毎日来れるとかだけではないはず。ただあまりに時代がその方向にしか向かっていない。でもアイドルに対してファンが出来る事って、財力だけの話ではなかったはず。応援するというのは相手の人格を認めてのことだったはず。


なにはともあれ、自分はフェミニストでも何でもないけど、今年はアイドルにとってはつらい1年だったと思う。今残ってる子たちは本当に頑張ってると思う。AKIHABARAバックステージPASSみたいにアイドルのキャバクラ化させることに関しては「そんな中途半端な商売さっさとはじめてさっさとやめてくれ」って思う。「アイドルになりたい」という気持ちをもてあそんで水商売に落とすなんて最低だ。ヤクザのやり口じゃないか。


なんか今年は例年になくアイドルを熱心に追いかけたけど、こんなにつらい思いで年を締めるとは思ってなかった。ホント来年はいい年になるといいなあ。よいお年を。