「みんな仲間」なんて夢みたいなことでも信じてみたくなる

http://www.barks.jp/news/?id=1000075339
「ほんとに今日、みんな来てくれてありがとね。ほんっとに嬉しい。多分ね、もうほんとに、この先、どんなことがあっても、ほんと、みんなといる空間にいると、“ひとりじゃないんだな”って思えるので。ほんとにみんなが待っててくれるんだったら。またこんなふうにみんなと一緒の時間を過ごせたらなって思ってるから。じゃあ、それまで浮気しないでね! 浮気、しないでよ。そこ、約束だからね! 浮気してたら戻ってこないから。(会場から大きな“エー”イング) だから誰か浮気しようとしてたら、みんなで阻止して。みんな仲間でしょ? 後藤真希のコンサートは、みんな仲間なんだよ。だから、いつか、またこんな日がくればいいな、と、願って。」

やはり、こういう話はいいなあ。
今のアイドルの現場を否定するつもりはないんだけど、なんか「みんな仲間」ではなくなってしまった気がするよ。最盛期のハロプロってステージ上も客席も、なんだかんだでいろんな人間がいた。お姉さんがいてチビッコがいて、いい子がいてヤンキーがいて、教育係がいて生徒がいて、出会いがあって別れがあって。でもみんな仲間だっていう気持ち。これは客席でもそうだった気がする。喧嘩も多かったしバカな奴も多かったけどさ。でも一番盛り上がっているのはハロプロのコンサートだったはずだぜ。それはアイドルなんて枠組みを超えて、ロックとかを含めても一番盛り上がってる現場は明らかにハロプロだった時期があった。その熱が現場にとどまらなかったから、テキサイや二次創作も凄い質と量だった。現場にもネットにも仲間意識みたいなもんがあったんだ。


なんか5期でガキさん叩きが始まったあたりで何かが変わった気がする。仲間の中にスケープゴートを見つけるのが当たり前になってしまった気がする。そうなると客席も何となくそうなってくのな。あの時期の脱落者は多かった。自分がそうだったしな。


スマイレージに自分が惹かれたのは多分「みんな仲間」を体現していた(ように見えた)ユニットだったからなんだろうな。ただヲタ復帰して見て気付いたのは、客席の雰囲気の違い。なんだろう、こうまで個人主義的な雰囲気が横行してるとは思わなかったよ。まあ、時代の流れって言えばそれまでだけどさ。イメージ的には「みんなが楽しいこと」よりも「俺が楽しいこと」が優先される感じ。ひょっとしたら、アイドル当人でさえそうだったのかもしれない。
小川紗季は「引退」してしまった。前田憂佳も「引退」してしまう。ここ最近ぱすぽ☆佐久間夏帆や、SKEの中村優花も引退を決めた。でも、後藤真希は「みんな仲間」と言い残して「無期限活動休止」を決めた。
アイドルをアイドルたらしめているのはファンの存在だ。アイドルがファンにいろんなものを与えるように我々ファンはアイドルに何か与えられたんだろうか。もうどうにもならない事かも知れないけど、おっさんのたわごとなんだろうけど、なんか皆の心がすれ違ってばかりな気がしてさみしい。
そんな気持ちになった時に、先の後藤真希の言葉があったんで、もうなんかグッときちゃった。マジで年だわ。