DIMENSION ZERO「THIS IS HELL」

http://www.dimensionzero.org/
 スウェーデンメロディック・デスメタルの巨人、IN FLAMESの中心メンバーであるJESPERと、元IN FLAMESのGLENによるバンドの新譜なのだが、これが想像以上に強烈無比のデス&スラッシュ。
 前から思っていたのだが、デスメタルとトランスの曲の構造って似ている。確実なリズムループとシンコペーションを多用したリフ。裏にどんなメロディアスな音が入ろうとも、リズムのズレ+歪み+中途半端なテンション落ちは許されない。
 このDIMENSION ZEROはその点完璧。高速リズムに真っ向から刻みで立ち向かうベース、クランチ感を極限まで引き出したギター。しかしギターもベースもムダにうますぎる。音がアルペジエーター状態。ドラム+ベース+ギターの埋めてない帯域を聴くに絶えないデス声で埋め尽くすボーカル。テンションが落ちようにも落ちない。しかも機械でやってるんじゃないかと思えるくらいにグリッド。ずーっと聴いてると明らかにトリップしてきます。頭から湯気を出しながら眼球が飛び出すような快感が味わえます。
 そもそも、中途半端なノイズものやエレクトロニカとか聴くんだったら、デスメタルのほうが肉体的だしよっぽど理に適って過激だ。全員がムダに楽器の実力を持ち、その実力を使って最大限のパワーを生み出そうとしている姿には、ホント頭下がる。ラップトップで音をランダムにマッピングしてDSPで軽くいじって「エレクトロニカ」だと?顔を洗って出直して来い!つまらん!お前のライブはつまらん!←この辺私怨です。