アイドルにこそサブスクリプション型サービスが良く合う

さて。
サブスクリプション型サービスというと、まあナップスターなんかに代表されるような月額制垂れ流しサービスのこと。ただ、こいつがコンテンツビジネスと非常に相性が悪い。垂れ流しであるだけに、各コンテンツに落ちる金額が小さすぎるのだ。
海外では結構話題になってて、

英音楽レーベル200社が「楽曲売上に悪影響」を理由に定額制配信サービスを離脱 
http://techwave.jp/archives/51713902.html

とか

ミュージシャンから見た音楽サブスクリプション--疑問視されるサービスからの収益
http://japan.cnet.com/news/commentary/35010300/

この辺りが詳しい。


「時代が変わったんだよ、これからはみんなダウンロードとサブスクリプションに移るんだよ」って言う人は多いが、じゃあそれはいつなんだって話になる。サブスクリプションっていうかナップスターにしてもラプソディーにしてもSpotlfyにしてももう設立されて結構立つし、その間に大きくビジネスモデルが変化したという気はしない。音楽業界がサブスクリプションによって儲かるシナリオは未だにない。音楽に限って言えば、基本的にソフトと興行しか商売の道具は無い。「興味ない人に認知させる」為だけに儲けのないものを続けられない。またたとえ認知が成功したところで、その客が上客になるかどうかは別問題だ。
興行で儲けるというのも非常に実現性の薄いシナリオだ。実際問題興行はすでに認知している顧客に対してのもので、一見さんを取り込むタイプのものではない。
そもそもとして一過性の消費財ではない音楽ソフトは垂れ流しサービスとの相性は良くないと思う。はやりすたりはあったとしても、購入して何度も使うものだし。好みもあるし。思い出もあるし。サービスとして提供するには手間がかかり過ぎる割に実入りのないサービスになる。


ただ、アイドルに関してはいいんじゃないかなあなんて思う。垂れ流しのアイドルチャンネルって悪くないんじゃないかなあ。特に映像のサブスクリプションサービスなんていいよなあ。認知をさせて、グッズの販売につなげるストーリー展開なら簡単につなげられそう。アイドルの場合は興行とソフト以外にメディアとグッズという販売チャネルがある。音楽ソフトの世界とは商売の方法が違うという認識で考えれば、サブスクリプションは悪くない気がする。
アイドルのPVを垂れ流すWEBメディアがあり、そこからの販売チャネルをWEBショップやFCサイトに流し込むだけでもだいぶ違う。これだけいろんな動画やMVやコメント動画なんかがあるのであれば、集約させたメディアがあっても良い。そこから他のジャンルに横展開していくのも良いだろうなあ、なんて思う。まあ、俺がそのチャンネルを見たいというだけなのですが。