チェット・ベイカー

ジェリー・マリガン・カルテットのトランペッターとして颯爽とデビュー。今見ても超かっこいい。当時の人気はマイルス・デイヴィスをしのぐ程。

ただ、その後ドラッグに溺れ、30年間を丸々棒に振る。そして帰ってきた時の姿を見て皆びっくり。まるで昔の面影を残していない。

そのドキュメンタリー、「Let's Get Lost」は「痛い」映画だった。永年の底辺生活で、もう声もろくろく出ない。過去の面影もない。ただ、歌う歌があまりにその生きざまを映していて涙が出る。また胸に迫るものがある。
「Let's Get Lost」公開を前に、ベイカーは転落死を遂げる。破滅型の典型のような人間だよな。