ネットがCDを殺したわけではない
まあ、今のスマイレージの広告宣伝戦略は完全に女子中高生向け(販売用のヲタ向け戦略は除く)になってると思ってるので、そういう意味では正しいのかもしれない。一概にももクロの500円シングルと比較してはいけない。
ただ、500円でCDが売れるかというのは別問題な気もする。想像以上にみんなCDプレーヤー持ってないしねぇ。「CD買っても聞かない」んじゃなくて「CD持っても聞けない」環境が想像以上に多いのです。例えば漫画喫茶。例えば共用パソコン。例えば集合住宅。CDって不便。
youtubeが普及したのは決してタダだからというだけではない。今のライフスタイルで一番使用しやすいデバイスでありメディアがyoutubeなだけだ。携帯電話からでもPCからでもOK。シチュエーションを選ばない。また情報収集、拡散が容易で、現在では今までレコードショップが持ってた楽しい部分を完全に抑えている。足りないのは手触りだけだ。CDが売れないからレコードショップが潰れたんじゃない。レコードショップの持ってたエンターテインメントの要素において、ショップがネットに負けたんだ。インストアライブや専門店化などに舵を切るのが遅すぎた。アマゾンが大型店舗化していくのと同時に大型店舗化してしまった。勝敗は見ての通りで。
みんな無尽蔵にお金があるわけではないから、家で娯楽用の端末なんてたくさんは欲しくない。そのポジションはオーディオからPCに完全にシフトした。
「CDというメディアはPCに対して非常に使いづらい」この一つのキーワードから改善を図るだけで、CDの存在価値はもっと上がると思うのだが。握手券+CD付きみたいなものや、やたら廉価版のCDを連発するよりは、圧倒的に前向きな議論になると思う。