CX KIDTRONIK


CX KIDTRONIKは2006年位からDJとしてのキャリアをスタートさせ、2007年にはKRAK ATTACK名義での活動も行っていたようだ。ANTI POP CONSORCIUMやAIRBORN AUDIOなどのサポートDJを同時に行い、名をはせていくが、ATARIなどとつながっていく過程にはSAUL WILLIAMSの「The Inevitable Rise and Liberation of NiggyTardust!」への参加が大きく影響しているのだろう。TRENT REZNERとALAN MOULDERプロデュースのこの作品はNINの別音源発表の場みたいな扱いもされ、正直ピントのずれた超大作になってしまった感はあるが、ビートとベースをがっちり固めていきながら、NIN的な音像とマッチさせていく才能は稀有だった。ちなみに90年代の後期にすでにSAUL WILLIAMSとCX KIDTRONIKは一緒に活動していた時期もある。
そしてCX KIDTRONIKが一番注目を集めていくきっかけになったのは、stones throwからの音源リリース「KRAK ATTACK」だが、ジャケット全部が尻のこのアルバムは、NYとATRANTAとをベースとパンクでつなぎ合わせたとんでもないアルバムだった。



DOOMことMF GRIMM、ZION I、BLAZEからOtto von SchirachやRamm Ell ZEE(!!)までもが参加したこのアルバムは、サウンドの差し込み具合、地下的でありながらもハイテンションな出来上がりで素晴らしかった。
こっちのミックステープの方がルーツはわかるかもしれない。ロックとラップのマッシュアップものなのだが、タイトルはMANTRONIX、写真はKISS、ステッカーを張る場所は股間である。

STONES THROWから、本人いわく「スピードメタルとガバとバラッド」な新作「Krak Attack 2: Ballad Of Elli Skiff」が準備されているはずなのだが、まだリリースの告知は出ていない。Deee-LiteのLady Miss Kier(!)、MF DOOM、そしてAtari Teenage Riotも参加していると聞く。そして何よりも気になるのは昨年他界したRamm:Ell:Zeeの参加。どうなったんだろう。まあどっちにしてもSTONES THROW史上一番キチガイな作品になるだろうことは間違いない。
そんなCX KIDTRONIK。

NINツアーの際の雄姿

リアル魔人ブウ

御年38歳。最高だと思う。