EFA倒産(夜逃げ?)と流通と

http://d.hatena.ne.jp/ken-go/20040405

 EFA、海外ディストリビューターとしてロゴを見たことある人も多いんじゃないでしょうか?ここがつぶれたという話です。ここまでなら「へぇ」どまりの人も多いと思うのですが、ここの倒産の余波を受けForce Inc/Mille Plateauxといったレーベルも倒産したとのことです。

http://d.hatena.ne.jp/ken-go/20040507

 先日輸入権の話で大いに盛り上がっていたようですが、個人的には「声を上げることには大いに賛同するが、それだけだと片手落ちだ」というのが正直な意見です。輸入できなくなる、日本で手に入らない、政府は何を考えてるんだ、我々の権利が失われる…いちいちもっともなのですが、それ以前に輸入するものすらなくなる危惧が迫っているわけです。つまり、流通と業界の問題です。想像以上に、日本も海外も音楽製作の金銭事情は良くないことが見受けられます。CDが売れないというのは決して日本だけの問題ではないということです。また、それをフォローする流通業界にも恐ろしい逆風がきているのです。メジャーが自分たちのコンテンツを必死で守ろう(CCCDでも輸入権でも)としているのは、逆風から身を守り、自社内で自己完結できるような業態を守りたいからだといえるかもしれません。業界自体の縮小っぷりを肌で感じるゆえの自己防衛ですね。まあ、音楽業界自体の極端な縮小を防ぐという考えなのでしょう。経済活動をするという『会社』としてはどうかとは思いますが、正解なのかもしれません。

 それはともかくとして、今一番問題にするべきなのは「流通」なのではないでしょうか。多種多様なジャンル、多種多様な嗜好に対応するだけのレーベルはできても、流通が変わらなければ何も変わらないのです。デジタルコンテンツ、リアルコンテンツ含め、海外日本問わず、流通の仕組みを整備すること、それに伴い法改正という問題が出てくるというのが正しい順序のような気がします。再販+輸入権などの問題はそういったリアルの流通が整備されれば出さざるを得ない問題だし、デジタル方面に関しては配信等の権利関係も含め、「デジタルコンテンツ流通」という考え方が登場しても良いはずです。もうネットは何やっても良い自由空間じゃないですから。

 声を上げると同時に、新しい価値観を創造していかないと。自分も含めてですが。